テニスでは命に関わるような大きな事故は滅多に起こりませんが、注意しないと捻挫、打撲、肉離れ、失明などの重大な怪我を負ってしまう可能性があります。

正しい知識を持つことで、その様な事故や怪我の確率を下げることができます。

ここでは初心者、初級者の方に安全にテニスをプレーしてもらうための基礎知識をご紹介します。

目次

練習前に注意すること

体調を把握する

テニスの練習は集中力を欠いた状態で行うと上手くできないだけではなく、怪我にもつながります。自分の体調を把握して、調子が良くない時はいつもより無理せずプレーするなどして対策を取りましょう。

靴紐を締めて足を固定する

テニスは上手くなるほど動きが激しくなります。コートの種類に合ったシューズを履いた上で、靴紐を爪先側からしっかりと絞って足を固定しましょう。紐が緩いとシューズの中で足が動いてしまい捻挫のリスクが高まります。また地面を踏ん張ることに足の力を余計に使うことになり攣りやすくなります。

準備体操をして体を動ける状態にする

テニスの運動量は日常生活とは比べ物にならないほど高いです。準備体操としてジョギングやその場で足踏み等をして心拍数を上げ、ストレッチでテニスで使う部分を十分に動かしておきましょう。また目も筋肉で動かすため、目のストレッチも行うと良いでしょう。

水分を補給する

夏場は水分補給が欠かせません。怠ると脱水症状、熱中症になり意識不明の重体や後遺症が残る可能性もあります。喉の乾きを感じる前に少量ずつ水分を摂りましょう

冬場も運動で水分は失われます。寒いと喉が渇かないかもしれませんが、こまめに水分を摂るようにしましょう。

練習中に注意すること

待機中でもボールを意識しておく

ボールが1球でも動いている限りテニスコートに安全な場所は存在しません。特にベンチでの休憩中練習の待機中などボールを打っていない時は、ボールが自分に向かって来る可能性が少なからずあります。動いているボールは視界に入れて、いつでも避けられるように注意しておきましょう。待機している人同士で話している時などもボールがどこにあるか意識しておきましょう。

打っている人に近付かない

高く打ち上げられてベースラインの近くまで飛んできたボールを打つ時、プレーヤーは大きく下がります。打っている人のすぐ後ろで待機していると衝突する可能性があります。待機中は出来るだけ打っている人から離れたところで待ち、ラリーしているボールに注意して下がって来た人と衝突しないように気を付けましょう。

足元のボールを退けてから打ち始める

プレー中に足元に落ちているボールを踏んでしまうと、捻挫や最悪の場合は骨折してしまいます。ラリーをする時に、もし自分の足元付近にボールがあったら、退けてからラリーを始めましょう。また他の人が足元にボールがあることに気付かずラリーしていたら「足元のボールが危ないです」と声を掛けてあげましょう。退けてあげる場合は、ラリーしている人とぶつからないように注意しましょう。

球出し練習中にボールを拾わない

練習の参加人数によっては、球出しのボールを打つ人と、コートの反対側で待機する人で半分に分かれて球出し練習をする場合があります。待機中にボールをしゃがんで拾うと、飛んできたボールが目に当たる可能性があるため拾わないようにしましょう。また立った状態でコートの後方にいた場合でも高く打ち上げられたボールが飛んでくる可能性があります。球出し練習での待機中はボールを拾わずにボールを視野に入れながら当たらないように注意しておきましょう。

力任せに強打しない

自分の実力を越えて強打しようとすると、打球の高さや方向のコントロールが大きく乱れます。自分の打ったボールがコースを外れ、隣でラリーしている人や待っている人の目に当たり、視力低下や最悪の場合失明するという事故が起こる可能性もあります。強く打ちたい場合は周囲の安全を十分に確保した上で打ちましょう。ちなみにテニスの試合で方向をコントロールできないほど全力で打たなければいけない場面はありません。

自分のボールがコースを外れて飛んだら「ケア!!」と声を掛ける

例えばストレートでラリーする練習の時に、自分の打ったボールが打ち損じによって隣でラリーしている人に飛んで行ってしまったら、大きな声で「ケア!!」と叫びましょう。ケアとは”care”で気を付けてという意味です。ラリーをしていてコートの反対側からケアと聞こえたら、ボールが飛んできている可能性があるので注意しましょう

試合中にコートに入らない

練習をしていると打ち損じたボールが隣のコートに転がっていってしまうことがよくあります。そのボールを取りに行く時に、隣のコートで試合をしていたら、ラリーが続いている間は入らないように注意しましょう。テニスのマナーとして「試合中にコートに入らない、後ろを通らない」というものがあります。マナー違反でもありますが、プレー中にコートに入ってしまうと衝突などの危険もあるので安全のためにもしない様に気をつけましょう。

隣に入ってしまったボールがプレーしている人の足元付近に転がってしまったら「足元のボールケアです!」「足元にボールいきました!」などと言って危険を知らせましょう。

まとめ

テニスコートに安全な場所はありません。ボールが一球でも動いていれば事故や怪我をする可能性あります。

しかし、このような知識を持っていれば事故や怪我の確率を下げることができます。

事故や怪我に気をつけながらテニスを楽しみましょう。


ふっしー

伏見 大輔(ふしみ だいすけ)/TMCF代表/フリーランスのテニスコーチ/東京都板橋区を中心に都内でプライベートレッスン・初級者向けレッスンを開催/テニススクールにて業務委託でレッスン/テニスコーチ歴は17年(2022年現在)/7ヶ所のテニススクールにて指導経験あり

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