テニスの「ローディング」とは、ボールに対して力を効率よくラケットに伝えるための準備動作です。

特に初級者の方にとっては、動作をするタイミングやリズムを掴むのが難しいかもしれませんが、段階的に練習していくことで習得が可能です。以下のステップを参考に、ローディングの動きをマスターしてみましょう!

1. ボールを使わずにローディングを練習する

最初はラケットを使わず、ボールと体の動きを合わせることから始めます。ラケットを使うとボールにばかり意識がいってしまうため、まずは体の動きに集中できるようにしましょう。

具体的な練習方法:

  • ボールのバウンドに合わせてジャンプ
    ボールが地面にバウンドする瞬間に合わせて軽くジャンプします。
  • バウンドで膝を曲げ沈んだままキャッチ
    ジャンプのタイミングが掴めたら、今度はバウンドするタイミングに合わせてジャンプではなく膝を曲げ、沈んだ状態でボールをキャッチします。
  • 右足(左足)で沈んでキャッチ
    バウンドに合わせて片足で沈みながらボールをキャッチします。
  • バウンドで沈んで上がりながらキャッチ
    バウンドのリズムに合わせて沈み、上がりながらボールをキャッチします。

バウンドのリズムに合わせて体を動かす感覚を養いましょう。体の動きが大きすぎるとリズムが崩れやすいので小さな動きで大丈夫です。

2. ボール突きでローディングを練習する

ボールの動きと体が同調する感覚を掴んだら、ラケットを使ってボール突きをしながらローディングの練習をしましょう。バウンドのタイミングで体を沈め、上がる動きの中でラケットでインパクトできるようにします。

よくある失敗例:

  • ボールが落ちてから体が沈む
  • バウンド後も体が沈んだまま
  • 深く沈みすぎてしまう
  • インパクト前に膝が伸び切ってしまう
  • インパクトに向かって焦って動いてしまう

ローディングがうまくできると、腕の力をほとんど使わずに体の動きだけでボールを持ち上げられるようになります。ボールとのリズムの同調に併せて、体と腕の連動する感覚も掴めると良いと思います。

3. 球出しでローディングのリズムを確認する

ボール突きで体のリズムが掴めたら、次に球出し練習を取り入れてみましょう。ラリーと違い、自分の状態に集中できるので、リズムや動きのタイミングを確認しやすくなります。

はじめはサービスラインからベースラインの内側に狙って打ちます。リズムが合うようになり、腕の力に頼らずにボールが軽く飛ばせるようになってきたら、ボールを打つ場所を少しずつ下げていきます。

バウンドに対して体とラケットの準備が間に合っているか、体の動く力が腕を通してボールに伝わっているかを確認しましょう。動画を撮って確認してみるのも良いと思います。

4. ラリーで実戦的に練習する

球出しでリズムが掴めたら、実際のラリーで練習を重ねましょう。

初めはショートラリーから始め、慣れてきたら距離を徐々に広げて、ロングラリーまでを目指しましょう。

ショートラリーの段階では、体のリズムを維持しながら打つ感覚を大切にします。距離が短いときほど、腕の力に頼らず打てるようになるまで練習しましょう。

下がってラリーした時に、ボールを飛ばすことに注意が向いてしまい、リズムが崩れるようであれば、距離を短くして再度良い感覚が持てるように練習します。ロングラリーでも良いリズムを保てるように、繰り返し練習できると良いと思います。

5. まとめ

このステップで練習することが全ての人に適しているわけではありませんが、自分の状態に合わせて取り組んでみてください。

練習を通してリズムを掴むことができたら、徐々に距離を下げると良いと思います。この動作が身につくことで、腕の力に頼らずに打つことができ、手打ちと言われる状態から脱却することができるようになると思います。

これらの練習は、ウォーミングアップとしても効果的ですので、是非取り入れてみてください。

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ふっしー

伏見 大輔(ふしみ だいすけ)/TMCF代表/フリーランスのテニスコーチ/東京都板橋区を中心に都内でプライベートレッスン・初級者向けレッスンを開催/テニススクールにて業務委託でレッスン/テニスコーチ歴は17年(2022年現在)/7ヶ所のテニススクールにて指導経験あり

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