テニスのストロークには、重要な技術がいくつもあります。

その中でも特に重要なのが、「ローディング」と呼ばれる動作です。このローディングは、テニスの「基礎技術の基盤」に位置づけられるもので、正しく身につけることで地面から得られた力を効率よくラケットに伝えることができ、手打ちや二度引きを防ぐことができます。ローディングがうまくできるようになると、ショット全体の質が大きく向上します。

今回は、「ローディング」について細かく確認してみましょう。

ローディングって何?

簡単に言うと、ローディングとは「ボールを打つ前にエネルギーを蓄える動作」です。

体を使ってボールを効率よく打つための準備をすることを指します。

ボールを打つためのエネルギーは、本来体全体を連動させて作り出し、下半身から上半身、そしてラケットへと伝達されるのが理想的です。

プロテニスプレイヤーなど、上手い選手がストロークやサーブを打つ時、膝を大きく曲げてから伸ばし、体をしっかりと回してダイナミックに打つ姿を見たことがあると思います。それがローディングの一例です。膝の曲げ伸ばしや体の回転によって、地面から得たエネルギーを効率的にボールに伝えています。

テニスでローディングを正しく行うためには、まずボールに注意を向け、ボールの動きと同調することが重要です。ボールの軌道を予測し、自分の体を適切なタイミングで動かすことで、体全体でボールを迎え撃つ準備を整えることができます。

特に初心者の方は、体が動かないまま腕だけでボールを打ってしまうことが多いですが、これはボールへの注意や体の動きが一致していないために起こります。

テニスにおいて、この動作は「基礎技術の基盤」であり、テニスのパフォーマンスを向上させるためには、確実に身につけておきたい動作です。

手打ちや二度引きの問題

ストロークがうまくいかなくなる理由の中に、手打ち二度引きといった問題があります。

手打ちとは、体を使わずに腕だけでボールを打ってしまうことです。ボールに力が伝わりにくく、安定したショットが打てなくなります。

また、二度引きとは、ラケットを引くタイミングが遅れてしまい、急いで打つためにスイングが不安定になる状態です。

これらの問題は、ローディングのタイミングが合わないために起こることが多いです。

ローディングをしっかりと行うことで、腕だけに頼らず、体全体を使った力強いショットを打つことができるようになります。

ローディングでショットが改善した例

イベントレッスンで初めて来る生徒を観察していると、ローディングができていない、あるいはローディングはできているもののタイミングが遅れていることがよくあります。

そのような方には、

①ラケットを使わずにボールのバウンドに体の動きを同調させる練習

②ボール突きでリズムを取る練習

③球出し、ショートラリーでリズムを取る練習というように、その人に合わせて段階を踏みながら感覚を掴んでもらいます。

指導させていただく中で、正しいタイミングで体を沈めてローディングができるようになると、同じ力でもボールのパワーが大きくなり、動きに迷いがなくなるのを見てきました。

ある生徒は、最初は腕だけでボールを打っていたため、スイングがバラバラで力が伝わっていませんでしたが、ローディングを覚えたことでショットが安定し、ボールに力を伝えられるようになりました。

正しいタイミングでローディングを行うことが、テニス上達の大きな鍵であると実感した場面でした。

まとめ:ローディングは基礎技術の基盤となる要素

ローディングはテニスの基礎技術の基盤となる要素です。

正しくローディングができるためには、まずボールに適切に注意を向け、ボールの動きと同調し、自分の体をボールに合わせて動かすことが大切です。さらに、ボールの軌道を予測し、体を適切に移動させることで、エネルギーを蓄え、強力なショットを打つ準備が整います。

ローディングができるようになると、ショットの正確さやパワーが飛躍的に向上します。これらすべてが、「基礎技術の基盤」となる重要な要素です。

基礎技術の基盤を身に付けたい方はプライベートレッスンを活用するのもおすすめです。

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次回の予告

次回は、具体的にどのようにローディングを習得していくかを、段階的な練習法を紹介しながら解説していきます。ローディングの練習は難しそうに思えるかもしれませんが、ステップを踏んで進めていけば、誰でも無理なく習得できますので、ぜひ挑戦してみてください。

テニス初級者向け:ローディングの段階的な習得方法


ふっしー

伏見 大輔(ふしみ だいすけ)/TMCF代表/フリーランスのテニスコーチ/東京都板橋区を中心に都内でプライベートレッスン・初級者向けレッスンを開催/テニススクールにて業務委託でレッスン/テニスコーチ歴は17年(2022年現在)/7ヶ所のテニススクールにて指導経験あり

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