今回はフットワークの機能について考えてみました。
フットワークの主な機能としては以下の3つです。
- 移動
- 出力
- 間の調整
目次
移動
移動とは、ボールが打てる位置まで身体を移動させることと、打った後に戻ることです。
細かく分けると以下の様になります。
- 身体をボールに対して最適な距離に移動させる
- 打った後すぐに次のポジションに戻る(移動する)
- 素早く動き出すために準備する
身体をボールに対して最適な距離に移動させる
ボールを打つための移動としては、届く位置に移動するだけでは不十分です。
意図した方向に打ちたいショットが打てるポジションに身体を移動させる必要があります。
そのため相手がボールを打つ前にプランニングを持っている事が重要になってきます。
プランニングが決まっている事でボールと身体の最適な距離感が決まるため、素早く動くことができます。
打った後すぐに次のポジションに戻る(移動する)
ボールを打った瞬間に次のラリーが始まります。
そのためいかに早く次のポジションへ移動するかが重要になってきます。
戻るポジションに関しては、左右と前後の要素があります。
左右は相手の返球範囲によって決まります。
基本的には返球範囲の真ん中に戻りますが、状況に応じてどちらかによる場合もあります。
前後に関しては相手と打ち合っている状況によって変わります。
有利な状況なほど時間を奪いたいのでポジションは前になります。
不利な状況では時間を確保したいのでポジションは後ろになります。
この様にその都度状況に合ったポジションに素早く移動できるのが理想です。
素早く動き出すために準備する
素早く動き出すためには常に動いている状態が重要になってきます。
常に動くには、動いているボールに意識が向いていることがポイントになってきます。
自分が打ったボールが相手に届くまでの時間で、次のポジションに移動します。
ポジションに移動できたら、その場で足でリズムを取りながら次のボールを待ちます。
そうする事で次の相手の打球に対して素早く動き出す事が出来ます。
また、この様に足を動かしておくことで、ボールを打つ時に身体を使って打てる様になってきます。
待っている時の足の動きはラリーのリズムによって変わります。
ゆっくりな打ち合いほど足のリズムもゆっくりに。
速い打ち合いほど足のリズムも速くなっていきます。
出力
ボールを打つためのパワーを生み出す
ボールを打つパワーは足から作り出されます。
作用/反作用の法則により地面を蹴った時の反力でパワーが生み出されます。
それを足から体幹、腕、ラケットと順に伝えていきますが、足はそのスタート地点になります。
この様に足からエネルギーを伝えるためには時間がかかります。
ボールを打つための時間は「移動」するための時間がまず必要で、残った時間を「出力」にあてます。
状況が不利な場合、移動のために時間が多く割かれることで打つ時のパワーも生み出しにくくなります。
状況が有利な場合、素早く移動が完了するので、打つためにパワーを作る時間が十分に取れます。
このため素早くボールに移動して、できる限り時間の余裕を持って打てるように練習するべきです。
ただ、注意としてはあまりにも早く移動しすぎると間が持たなくなってしまうということです。
間の調整
移動から出力の間をつなぐ
移動して出力するまでの間の調整もフットワークの役割として考えられます。
テニスではあまりにも早く準備しすぎても間が持たずリズムが合わないなんてことがあります。
例えばその場で打つボレーでは移動にかかる時間はほぼ無いです。
そのためボールを打つまでに、足をすぐ出さずに、少し待ってから足を出すという動きが入ります。
特に足からの出力が少ないボレーはこの様な間の調整という要素が強くなってきます。
まとめ
この様にフットワークにはボールに対して「移動」するという役割だけでなく、ボールを打つための「出力」や、ボールとリズムを合わせるための「間の調整」という要素があります。
- ボールに意識が向いている
- 次に打つ場所が決まっている
- 次に戻る場所が分かっている
これによりフットワークの質が上がります。
次回は「フットワークの全体の流れ」について考えていきたいと思います。
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