狙ったところにボールを打てる様になるための3ステップは
- ボールのプランを持つ
- ボールに注意を向けて打つ
- 打ったボールの結果を把握する
です。これを繰り返すことでコントロールの精度は高まっていきます。
目次
ボールのプランを持つ
球出し練習であればコーチがボールを出してくれる前にボールのプランを持っておきます。「ボールの5要素」「到達時間」「放物線の頂点の位置」「バウンド後の軌道」などボールの軌道を明確にイメージを持ちましょう。毎回全てを考えるわけにもいかないので例えば到達時間がイメージしやすければ到達時間のイメージを持つ、という様にどれか自分のイメージしやすいものを使うと良いでしょう。
この時にボールのプランが明確なだけでなく、実現可能なのかということが重要です。例えばどんなに相手コートに対してスピードが速くて直線的なボールを打ちたくても、そのボールの軌道上にネットがあればコートに入ることはありません。あまりに高く打ち上げたボールは回転ではコートに収めることはできません。
または自分がそのボールを打つ技量があるのかを見極めてプランを持つことも重要です。自分が打てるボールのスピードの限界を超えてプランを持つと特に腕や肩など上半身に過度に力が入りリズムが崩れ、タイミングが合わずボールがコントロールできません。その場合はボールのスピードを少し遅くすることで力みが出ることを抑えることができます。力みが減ることでボールとリズム合ってインパクトでタイミングも合いやすくなります。
ボールに注意を向けて打つ
プランのイメージが持てたら実際にボールを打っていきましょう。ボールを打つ時はボールに注意が向いていることが必要です。試合やラリー練習では毎回違って飛んでくるボールにその都度対応していく必要があります。球出し練習であっても同じ様なボールではありますが、全く同じボールはきません。そのためボールに注意を向けることで変化に対応できる状態でボールを迎えることができます。
フォームを意識しすぎるとボールに対しての注意が妨げられるため、ボールを打つ時はあまりフォームを考えすぎずに打てるといいと思います。またボールが自分に向かってきている時にボールのプランを考えることもボールへの注意が妨げられることにつながります。少なくとも相手がボールを打つ直前までには次のボールのプランが持てていて、自分にボールが向かってきた時にはボールを打つことに専念できる状態であることが理想です。
打った結果を把握する
打った結果とは、自分が打ったボールの軌道と打った時に得られた感覚です。打ったボールの結果はプランと同様に「ボールの5要素」「到達時間」「放物線の頂点の位置」「バウンド後の軌道」が実際にどうなったかを目で見て確認します。
自分が打ったボールが狙い通り飛ばないとショックを受ける場合もありますが、ボールの結果を確認する時はあまり感情的にならずに冷静に観察できることが望ましいです。狙いからズレたから失敗というわけではありません。狙いに対して実際のボールの軌道のズレの観察を繰り返すことがコントロールを上げるための方法です。失敗ではなく打ったボールの全てが経験値として蓄積されるので、しっかりと観察しましょう。
また打球音や打った時の手に伝わってくる感触なども重要な情報の一つです。ボールとタイミングが合うと乾いた打球音になり音のボリュームも上がります。タイミングが合ってボールに力が伝わるほど打球衝撃は軽くなっていく傾向があります。はじめは自分の打った結果が良いのか悪いのかなかなか判断はつきにくいと思いますが、自分のボールの結果を把握することで判断がつくようになります。
ボールを打つと動作の感覚が得られます。動作の感覚とはラケットを動かした感覚、体を動かした感覚、力の加減、力の入るタイミング、などです。狙い通りのボールが打てた時の感覚と、狙いからズレた時の感覚は違います。繰り返し打つ中で、狙い通り打てた時と、狙いがズレた時の感覚の情報が多く集まると、上手く打つためにはどの様な感覚で打てば良いのかがわかってきます。さらに反復練習を繰り返すことで言語化できるようになります。
動作の感覚は打った結果として得られるものであり、同じような感覚を求めて打とうとすると上手くいかないことが多いです。テニスはオープンスキルのスポーツで、相手から飛んでくるボールも、自分がボールを打つ場所も、狙う場所も常に変化します。ボールのプランが変われば当然動作の感覚も変わります。動作の感覚は結果として得られるものとして把握しておきましょう。
まとめ
以上のように狙ったところにボールを打てる様になるためには「ボールのプランを持ち」「ボールに注意を向けて打ち」「打ったボールの結果を把握する」ことです。テニスはボールを打てば打つだけ上達はしますが、しっかりプランを持って、集中してボールを打ち、結果をしっかりと把握することで上達の効率は上がります。質の高い練習を目指しましょう。
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