前回の「ボレーを振ってはいけないの誤解」の続きになります。

ボレーは全く振らないものではなく、状況に応じて動いて当たるものです。

振ってはいけないの注意としては、そこまで強く打たなくてもいい状況、又はラケットを動かす時間が無い状況で適切な範囲を越えて動かしてしまう事です。

今回は私がボレーを教える時の観ているポイントをまとめてみました。

目次

ボレーの観るポイント

もちろんフォームが適切か、ラケットを必要以上に振りすぎていないかも観ます。

全体の印象を何となく見た後に、以下のようなポイントを観ています。

タイミング

最終的にボールがラケットに当たる瞬間です。

ラケットの真ん中で打てているか、ラケットとボールが丁度良く当たっているか。

インパクトのタイミングが最終的な結果を唯一決めるところなので、最重要ポイントです。

同調感

ボールと身体(ラケットも含めて)の動きが噛み合っているか。

ボールのリズムと自分のリズムが合って打てていると、必要以上にラケットを振り回しているようには見えません。

プレーヤー側としても落ち着いてプレーできている、時間に余裕がある感覚になります。

同調できていないと、時間に余裕がない、動きがギクシャク、無駄な動きが多いといった感覚になります。

ボールに意識が向いているか

ボールと同調できていない人は、ボールに意識が向いていません。

例えば「ボレーは振ってはいけない」「足を踏み込む」などと考えながらプレーしていると、ボールの認識が下がります。

自分では見ているつもりでも見えていない状態。

例えるなら「テレビを見ている時、考え事をしていたら内容が掴めなかった」といったところでしょうか。

「視野に入っている」からといって「見えている」とは限らない、という事は注意しておかなければなりません。

コントロール(確率・精度・安定性)

確率は決められたエリアにどのくらいの割合で入っているか。

精度は狙ったポイントに対してどの位近くに打てているか。

安定性はたくさん打った時にどれだけその様に打てているか。

ある状況での安定性がある程度確保できたら、状況を難しくして負荷をかけるトレーニングをします。

これにより確率が落ちますが、トレーニングなので問題ありません。

プランニング

ボールのバラツキが大きく、コントロールできていない人には「そもそも狙っているのか」を確認します。

ポイントは場所と時間の設定(プランニング)があるかどうかです。

イメージが湧かない人には、こちらから場所と時間を指定して狙ってもらいます。

こちらのボールの軌道を目安に使ってもらう事もあります。

プランニングが決まる事でフォームが決まります。

プランニングが明確でない状態でフォームを決めてしまうと、変化への対応力が落ちるので、試合では良いプレーができなくなります。

反応

相手の打球に対して遅れずに動き出せているか。

自分の打球が相手コートに着地する前に、次のボールに対しての準備が整っているかが重要です。

これができていない人には、打った後に声を掛けて、自分の打ったボールに意識を向けさせます。

対応力

ボールの変化に対応できているか。

要素としてはスピード、左右、高さ、回転。

まとめると到達時間の変化にいかに対応できているか。

プレーヤーの状態に合わせて、各要素を絞ってトレーニングしていく場合と、より複雑に織り交ぜてトレーニングしていく場合があります。

次回予告

このように、表面的なフォームの中にはこれらのような要素によって成り立っています。

フォームを意識して練習しても上達しない理由としては、これらの要素が全く加味されていないところにあると思います。

次回はボレーを必要以上に振ってしまう原因と対処についてまとめていこうと思います。


ふっしー

伏見 大輔(ふしみ だいすけ)/TMCF代表/フリーランスのテニスコーチ/東京都板橋区を中心に都内でプライベートレッスン・初級者向けレッスンを開催/テニススクールにて業務委託でレッスン/テニスコーチ歴は17年(2022年現在)/7ヶ所のテニススクールにて指導経験あり

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