安定したラリーとは打ったボールを狙ったところに打てて、平均3往復くらいラリーをリズム良く打てている状態です。テニスの試合ではプロの選手も一般愛好家の方も平均すると3往復ほどになるという統計データがあります。
テニスをはじめたばかりの方は、まずはラリーが3回続けられる状態がまずは目標となります。安定してラリーをするためには中間速度でラリーする必要がありますが、まずは自分の中間速度がどれくらいなのかを把握する必要があります。
目次
・中間速度とは
中間速度とはラリーが最も安定しやすいスピードの範囲のことです。
この範囲の中でプレーできると次の様な状態になります。
- タイミングが合いやすくなる
- 思った方向にボールが打てる
- ラリーが続きやすくなる
- 打つ時の体のリズムやバランスも良くなる
- ボールと体の動きに調和が取れる
- 力みが軽減されリラックスして打てる
中間速度を意識することでラリーの安定につながります。
・安定したラリーができる速度とは
ボールを確率良く相手コートに返そうと思った時に気を付けたいのは、自分が打つボールの速さです。
狙ったところにボールを打とうとすると、つい慎重になりすぎてそっと当てて返すような打ち方になってしまいがちです。それでもとりあえずボールは相手コートに返せてラリーは続きます。ただ、弱いボールを返しているだけだと試合になった時に相手に攻撃されてしまいます。また、あまりにも遅いボールをリズム良く正確に打つのは上級者でも難しいです。
テニスの安定したラリーというのは自転車の運転に似ています。自転車を運転する時にスピードが速すぎると危険ですが、スピードが遅すぎてもバランスを取りづらく安定しにくいです。ものすごく低速でバランスを維持しながら運転するのは高い技術が必要になってしまいます。
テニスも同様にラリーは速すぎても遅すぎても安定しにくいです。速すぎず遅すぎず、自分が最も安定しやすいスピードの範囲を練習を通して見つけられることで安定したラリーができるようになります。
・中間速度でラリーできるようになるためには
中間速度で安定してラリーができるようになるためには、まずボールに注意が向いていて自分のボールのスピードが把握できていることです。
その上で自分の状態を感じられる必要があります。自分の状態とは打っている時のバランス、リズム、タイミングです。タイミング良くボールを打てているか、ボールに対して自分の動くリズムが合っているか、バランス良く打てていたか、などという様に自分の打っている時の状態を自分なりに感じられるといいです。
球出しであれば飛んでくるボールはある程度安定しているので、ボールの結果や自分の状態を感じながら打ちやすいです。ラリーの場合はある程度相手のボールが安定していないと自分のボールを安定させるのは難しくなります。なのではじめのうちはラリーが安定した人のペースを真似してラリーできるといいです。
テニスでは来たボールと同じ様に返すのが安定しやすいです。これを「ミラーリング」といいます。ただ自分の許容範囲を越えて速いボールが来てしまった場合は対応できません。レッスンではコーチが生徒の中間速度を把握して、そのペースを保ってラリーすることで、中間速度を掴んで安定的にラリーができるように働きかけます。
またある程度ラリーが安定してきたら、ボールの返球率や打っている状態を見てスピードを少し速くしていきます。練習の強度を上げることで中間速度の上限を上げられるようにトレーニングして対応力の向上を図っていきます。
テニスでは確率良くコートに返球できていれば、より速いボールを打てた方が試合で優位に立ちやすいですが、中間速度の上限付近でプレーしていると余裕がなくなって辛くなります。上達してくると戦術的や理由で敢えて速く打たずにラリーすることもありますが、「打てない」のと「打たない」のでは大きく違います。中間速度の上限を高めて対応力を上げられるように練習しましょう。
・まとめ
中間速度とは余裕を持った状態でラリーが3往復くらい続けられるスピードの範囲です。
自分の打つボールのスピードが速すぎず遅すぎずボールが打てるとラリーが安定しやすくなり、その様な速度でプレーできるようになると無駄な力みがなくリラックスして打てるような感覚が得られます。
中間速度を把握して安定してラリーができる様にし、対応力を高めていきましょう。
対応力が高まることで余裕を持ってラリーできるスピードも上がります。
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